炎暑続きの夏が終わり、ようやく秋風とともに、乾いた季節の音色を奏でてくれています。暦の立秋と同時に、夏風鈴から秋風鈴に吊るし変えの予定でしたが、あの暑さでしたから、今になってしまいました。夏物はパソコンタンスにしまいこんだのです。こうして記事を書きながら、どこか東北の田舎の風情を想像してキーを叩いているんです。夏物は凛と澄んだ細い鉄の音ですが、秋物は、カラカラした瀬戸物のような音なんです。これもなかなか味わいがありますよ。古寺があって、冴えないお坊さんが通り過ぎて行くような趣です。
私はまだ、冬の風鈴と春の風鈴を知りません。仲良しのOさんによれば、「冬も春も、季節にぴったりした音色ですよ」とのこと。それもまた先のお楽しみです。